多気を『歩く・観る』

更新日:2024年05月24日

丹生地区

丹生大師

瓦屋根で古く趣のある丹生山神宮寺山門の正面写真

丹生山神宮寺山門

白壁の横に長い石段が続いている写真
境内に続く参道と大師堂の正面写真

丹生大師として親しまれるこのお寺は、正式には「女人高野丹生山神宮寺成就院」と言い、
宝亀五年(774年)弘法大師様の師匠である勤操大徳が開山され、その後時を経て、弘仁四年(813年)弘法大師様が伊勢神宮御参拝の途中、この地を訪れた際に来山され、御自分の師の開創された寺である事を知られると、

「我は高野の聖地に、真言密教の根本道場を創立する誓願を建てているが、まずこの地に諸堂を建立し、庶民の苦悩を救わん」と言われ、弘仁六年(815年)に至って七堂伽藍を建立完備されたとされています。

(不動堂・鐘楼堂・閣魔堂・地蔵堂・観音堂・薬師堂・大師堂)。

 高野山が女人禁制だったのに対し、女性も参詣ができたので「女人高野」とも呼ばれています。

 古くから「丹生水銀」 の産出地として富裕であったこの地は、中世に入ると一段と隆昌し、近世には「丹生の在家一千軒計り有りて民屋富みたる景気なり(勢陽雑記)」とある程になりました。また、寺も江戸時代中期頃には現在の寺観が整いました。

 大師堂の御本尊である「弘法大師像」は御大師様四十二歳の自画像で、寺院内の池に御姿が写され、「衆生の厄除と未来結縁」のために御大師様自らが刻まれて安置されたものです。二度の兵火にも無事免れ、今日なお霊験あらたかに御鎮座されています。

手前には女性、奥には男性が縁側で座布団の上に座って左手のひらの上に右手のひらを重ね、阿字観の体験をしている写真

(丹生大師で阿字観体験)

祈願杉の前に女性が座って手を合わせてお祈りをしている写真

(祈願の杉にお願いごとを・・)

鳥居の前に一対の狛犬が置かれている丹生神社の正面写真

丹生神社

丹生大師に隣接する丹生神社は古くから雨乞い祈願の社として信仰されてきました。延喜式神名帳に記される由緒ある神社で、椰子の木を御神木としています。

木々に囲まれており、赤い鳥居の奥に祭られている丹生都姫神社の写真

丹生都姫神社

敷地内には丹生都姫神社も鎮座されています
丹生都姫神社は、この地が古代より、丹砂の産地であったことと深い繋がりがあります。
さらに丹生都姫は天照大御神の妹神という説?もあるようです。
(注意)諸説あります。

木の柵で四角に囲まれており、「伝 丹生津比売 弘法大師 対面石」と書かれた立て看板が置かれている写真

弘法大師と丹生都比売の対面石

弘法大師は今から1200年ほど前にこの地を訪れたとされています。弘法大師が丹生神社の鳥居をくぐったその時、目の前に丹生都比売は現れ、神宮寺へと案内したとされています。
弘法大師はこの時に神宮寺が弘法大師の師匠である勤操大徳の建立であることを知り、今のように御堂を整備され、池にお姿を映され、自作尊像を造り、お祀りされたということです。
またこの時、弘法大師は静かな修行道場を探して各地を巡礼されており、そのことを知っていた丹生都比売は弘法大師に、高野山こそ修行の地にふさわしいとお示しになられ、事実、高野山の麓のかつらぎ町には丹生都比売神社があり、当時から高野山一帯は丹生都比売をはじめ、神々が宿る場所(天野)と言われていたそうです。
弘法大師と出逢い、そして高野山に導いた丹生都比売。
出逢ったとされる場所には弘法大師の杖の痕跡が対面石に刻まれています。

大小の様々な石があり、真ん中にハート石が写っている写真

(丹生大師山門下にあるハート石)
是非探してみてください!

瓦屋根で全体が朱色であり正面の扉が白色の弁天堂の写真

(弁天堂)
丹生大師境内内に弁天堂があります。ご存知のとおり七福神のひとりで紅一点の女神です。
福徳や芸能の神様とされておりますが、この弁天様に因んだ恋愛成就の話が多くあります。

木の根元にあるハートの形をしている石の写真

(弁天堂のハート石 これらハート石を携帯の待ち受けにすると素敵な出逢いがあるかも…?!)

茶色の建物の前に緑の蓮の葉っぱが浮かんでいる池の写真

丹生山神宮寺の入口の池

弁天堂はこの池のほとりにあります。
この池は弘法大師が自らの姿を映すためにつくられたと言われています。
池には蓮の花があり、夏には池一面の花が咲き誇ります。
さらに池にはたくさんの鯉が泳いでおり、手を叩くと鯉が集まってきます。
池にご自身の姿を写すことで自らを見つめなおし、自らの力(手を叩いて)で、鯉(恋)を呼び込んでみてください!

立梅用水

上流から勢いよく、白いしぶきを立てながら水が流れている立梅用水の写真

およそ200年前の江戸時代に作られた立梅用水(別ウインドウで開く)が、用水路としては全国で初めて、国の登録記念物(遺跡関係)に登録されることになりました。

立梅用水は、文政6年(1823)に完成した農業用水路で櫛田川から取水し、28キロ余を自然勾配によって通水しています。
完成以来、改修を重ねながらも旧来の用水路のルートがよく維持されているほか、岩盤を刳りぬいたトンネルや切通しもいくつか残っており、江戸時代の用水路築造技術を知る上で、重要な資料となっています。
また、大正年間には、電力会社が農閑期に用水を使って水力発電を行うようになりました。
現在でも、この仕組みは維持されており、近代における電力開発の歴史を今に伝えています。
発電以外にも、生活用水、防災用水と、現代に至るまで用水の多面的な利用がなされており、生活に密着した用水路、そして文化財として、町内はもとより町外の方々からも親しまれています。

右手人差し指を上に指差している西村彦左衛門銅像の写真

(西村彦左衛門銅像)

「立梅用水」と書かれた表札が設定されている門と木造の平屋建ての建物が並んで写っている写真

(立梅用水創設者 西村彦左衛門の功績を讃えた公園と隣接する彦左衛門の生家)

「和」と書かれた欄間額が飾られ古い板張りの生家内部の写真

(生家内部)

遊歩道沿いの右側には紫色のあじさいの花が咲いており、左側に立梅用水が流れている写真

(立梅用水沿いは遊歩道として整備されており、毎年6月には沿道に植えられたあじさいが見事に咲き誇り、農山村を美しく彩ります)

手前には青い色のあじさいが咲いており、奥の水の張った田んぼの中で綱引きが行われている様子の写真

(6月にはボート下りや田んぼの綱引きが人気のあじさいまつりが開催され、大勢の人で賑わいます)

他にも見どころがいっぱい!

山の斜面に創られた坑口(坑道出入口)の写真

(水銀鉱跡)

手前にあじさいの花がさいており、奥には木々に囲まれた場所に立梅用水と水の溜まっているメダカ池が写っている写真

(立梅用水とメダカ池)

障子が開いた窓から、紅葉で赤や黄色に色づいている木々が見える美しい庭園の景色の写真

(本楽寺快楽園からみる美しい庭園の景色)

茶色の木造で三角屋根の古い建物が道路の左側に並んでいる和歌山別街道沿いのまち並みの写真

(和歌山別街道沿いのまち並み)

夜に紅葉で赤や黄色に色づいた木々とその奥に見える建造物が丹生灯篭でライトアップされている写真

(丹生灯篭 毎月20日夜 特に4月20日と9月20日は盛大です)

神坂地区

瓦屋根で正方形の形の佛土山普賢寺の全体写真

(佛土山普賢寺)

六牙の白象の蓮の花の上に座っている普賢菩薩坐像の写真

(国指定重要文化財 普賢菩薩坐像)

高い場所から見える青空の下の家並みと奥には山々が連なっている写真

(普賢寺から眺める神坂の家並みと紀州路へと続く山々)

佛土山恵日院普賢寺はかつて、天台宗摩尼山金剛座寺の塔中のひとつであったと伝えられています。

本尊の普賢菩薩坐像は大正5年、国宝に指定され、戦後文化財保護法の制定により国の重要文化財に指定されました。

彫が深くかつ太い三道や堂々とした胸、いかった肩、ひきしまった胴部など量感あふれるお姿です。

これらの特徴は京都の教王護国寺(東寺)の梵天像に似ており、作者は同じ弟子筋にあたる渡来人ではないかと推測されています。

胸部の条帛などから大変古式であると言われており、衣文などは平安初期の特色を備えています。

拝観ご希望の方は事前にご連絡ください 電話 0598-37-2888

長谷地区

三角笠を頭に被った人々が田んぼの中に入って田植えをしている様子の写真

(車田御田植え祭)

車の車輪のような円形の水田で、刈り取られた稲穂が車田の中心から放射状に並べられる様子の写真

(車田収穫祭)

左側にピンク色の花が咲いている桜の木があり、右側に古くおもむきのある近長谷寺が写っている写真

(近長谷寺)

右手に錫杖を添えている近長谷寺の木造十一面観音立像の写真

(近長谷寺の木造十一面観音立像:奈良の長谷寺・鎌倉の長谷寺とともに「日本三観音」のひとつとして広く知られ、全国に200カ寺以上あるといわれる大和長谷型観音に属するものの中でも右手に錫杖を添える姿は日本唯一だそう)

  • 開館 毎月18日・日曜 10時から15時
  • 拝観料 200円

熊野古道 最初の峠「女鬼峠」

両脇が切り立っている森の中で、のぼり坂の山道となっている女鬼峠の写真
登山者が休憩している高い場所から、山並みと遠くの景色を写している写真
青空の下、遠くには山並みが広がり、手前には栃ヶ池と青々とした植物が写っている写真

(県指定天然記念物 栃ヶ池湿地植物群落)

語り部(観光ボランティアガイド)

「ようこそ 古道女鬼峠へ!」と書かれたのぼり旗の横で、観光ボランティアガイドの男性が女鬼峠のコースの参加者に話をしている様子の写真

多気町は私たち観光ボランティアガイドがご案内します!

(コースやお時間等はご相談させていただきます)

お申し込みは以下の申込用紙をダウンロードしていただき、

多気町役場 企画調整課 ファックス(0598-38-1140)までお申込みください。

多気町ウォーキングマップ

丹生大師の里

立梅用水

伊勢本街道

和歌山別街道

熊野街道

女鬼峠

近畿自然歩道

この記事に関するお問い合わせ先

企画調整課 商工観光係

電話: 0598-38-1124 ファックス: 0598-38-1140


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