町内指定文化財一覧【国重要文化財】

更新日:2024年04月18日

5件(2024年4月現在)

 

1 紙本墨書近長谷寺資財帳(しほんぼくしょきんちょうこくじしざいちょう)

所在地:丹生 神宮寺
年代:平安時代
指定:明治45年2月8日

紙本墨書近長谷寺資財帳の写真

冒頭には「実録近長谷寺堂舎並資財田地等事」とあり、この寺の財産目録である。本堂・本尊十一面観音像をはじめ諸堂・仏具・僧具・宝物などのほか、多気・飯野・度会郡内にあった寺領のことなど詳細に書かれている。天暦7年(953)に書かれたものを天徳2年(958)に写本されたとされる。しかし、本文には応和2年(962)の年号も見え、この頃に再編集を行ったのではないかと思われる。平安時代における南伊勢の土地制度や史実を知るうえで貴重な史料である。

2 薙刀(なぎなた)

所在地:相可 長盛寺
年代:南北朝時代
指定:大正2年4月1日

刃渡り59.4センチメートル、柄の長さ71センチメートルの薙刀の写真

天正4年(1576)北畠具教が三瀬の館で討たれた後、その一族はこの薙刀をもち栃原(現・大台町)に逃れ菩提をとむらっていたが、のちに長盛寺に移された。刃渡り59.4センチメートル、柄の長さ71センチメートル、刃の表に「住吉大明神主(以下不明)」裏には「八幡大菩薩暦応五年(1342)□月□日備中国住直次作」の銘がある。直次は南北朝のころの名工である。

3 木造十一面観音立像(もくぞうじゅういちめんかんのんりゅうぞう)

所在地:長谷 近長谷寺
年代:平安時代
指定:大正2年8月20日

金色で高さ6.6メートルの木造十一面観音立像の写真

近長谷寺は、仁和元年(885)、飯高諸氏によって創建された名刹で、この本尊十一面観音像はそのころに作られたものと伝えられる。像の高さは6.6メートル。左手には宝瓶、右手に念珠を持つ。右手に添えられている錫杖はのち、紀州藩初代藩主徳川頼宣公が寄進したものである。寺伝には奈良県長谷寺と同じ霊木から造られたと記されている

4 木造普賢菩薩坐像(もくもくぞうふげんぼさつざぞう)

所在地:神坂 普賢寺
年代:平安時代
指定:大正5年8月17日

両手で棒のようなものを持っている木造普賢菩薩坐像の写真

像高92センチメートルの一木彫像。顔には神秘性がただよい、身体全体の調和がみごとにとれている。平安時代に天台・真言宗が成立すると、密教で呪力の獲得を目的とする山岳信仰が盛んに行われ、山岳寺院が建立されるようになる。このような動向のなかでこの仏像が造られたものであろう。

5 絹本著色法然上人絵伝(けんぽんちゃくしょくほうねんしょうにんえでん)

所在地:丹生 西導寺
年代:鎌倉時代
指定:大正7年4月8日

法然上人の生涯を描いた絹本著色法然上人絵伝の写真

浄土宗の開祖法然上人の生涯を描いたもので、二幅から成り立っている。縦130センチメートル、横120センチメートルで、法然上人の一代記を左下から右上に向かって示している。描法彩色とも大和絵の粋を尽くしている。この絵は、西導寺の再興者、丹生の長井浄喜が室町時代の中頃、同寺に施入したものだといわれている。

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